社会人の学び直し「心理カウンセリング・メンタルヘルス」の最新動向(2017年版)

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近年、学び直し市場の中でも、心理カウンセラー、メンタルヘルス、産業カウンセラー、NLPなど心理カウンセラー・メンタルヘルスジャンルが活況だ。資格情報サイト「BrushUP学び」では、同ジャンルの講座の資料請求数が10年で8倍という大幅な伸び。どのような人が学び、目的はどう変化しているのか、2017年までの資料請求者動向データをもとにレポートする。

心理カウンセラー・メンタルヘルス系資格の資料請求数推移

 

社会動向に連動して増える「心理カウンセラー・メンタルヘルス」の学び需要

近年の心理ジャンルの学び需要増加の背景は、厚生労働省が10カ年計画で推進している「職場でのメンタルヘルスケア推進運動」によって、心理カウンセリングメンタルヘルスといった言葉や概念が一般的に浸透したことが要因となっている。資料請求者数推移グラフを見ると、2011年と2015年に突出して増加している。

2011年の社会的背景
2008年リーマンショックの3年後に東日本大震災が発生。被災者や遺族はもとより、全国的に不安感が広がっていた当時。「家族や周囲の人の心のケア」が人々の身近なテーマとなり、基礎知識を学ぶ需要が増えたと考えられる。

2015年の社会的背景
同年に厚生労働省より「公認心理師」資格の国家資格化が発表された。これは専門職としての心理カウンセラーのレベル向上と就業者増加を目的としたもので、一般的にも心理カウンセリングやメンタルヘルス知識の専門性の高さが改めて認知拡大されるきっかけとなった。以降「学び」需要が高い水準で増加傾向にある。

 

属性分析:どのような人が学んでいる?

男女比(2011年と2017年の比較)

2011年、2017年ともに女性比率が8割に及ぶものの、2017年は男性比率が増加している。

年齢構成(男女別)

女性は30代後半~40代前半、男性は20代がボリュームゾーンである。

 

職業比(2011年と2017年の比較)

2011年と比べると、2017年は会社員、自営業、学生の割合が増えている。


 

人気講座の傾向分析 どのような講座が人気?

人気講座ジャンル(2017年 年間資料請求数ランキング)

1位:心理カウンセラー
2位:心理学
3位:産業カウンセリング
4位:公認心理師
5位:メンタルヘルス
6位:カウンセラー
7位:認定心理士
8位:NLP

学習スタイル(2017年 全資格総合との比較)

全資格総合の数値に比べて、心理ジャンルは通信講座の割合が高い傾向。

学習費用(2017年に資料請求された講座の平均受講料)

同年の全資格平均受講料は115,770円である。比較すると認定心理士や公認心理師の受講料は比較的高額、心理カジャンルの受講料は比較的安価な講座に人気が集まっている。

心理カウンセラー・メンタルヘルス 受講検討されている受講料平均一覧

「社会人の学び直し」で通信制大学が人気

心理カウンセラー・メンタルヘルス系講座の資料請求動向で最も特徴的な点は通信講座の比率の高さである。この背景には、通信制大学で学ぶ「学び直し」ニーズの増加がある。2018年度から国家試験がスタートする新国家資格「公認心理師」は大学で2年以上のカリキュラムが必修となっている。その他にも心理学を専門的に学び、心理カウンセラー職の就業を目指す通信制講座に人気が集まっている。

一方で、人気1位ジャンル「心理カウンセラー」は、講座内容がカウンセリングやメンタルヘルス、対人コミュニケーションなどの基礎を学べる民間資格が多様にあり、学び方も受講者の希望条件に合わせて選べる講座が豊富にある。受講料も比較的安価であることから、自分や周囲のケアのために、あるいはプラスαスキルとして仕事に活かすために「基礎を学びたい」需要も依然として高い。

2018年に新国家資格「公認心理師」初の試験が実施されることで認知が拡がり、心理カウンセラー・メンタルヘルスを学ぶ需要はますます増えることが予測される。

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